さて、前回から物凄く間が空いてしまったが、サボっていたわけではない。
必死にやってもちっとも進まないのだ。まるで、ハムスターが丸い輪っかの中をいくら走っても前に進まないように。
複製したパーツをあらためて見てみると、スカートが特に酷い。
無理矢理オーバーフロー方式っぽくやったうえに、更にスカスカのところにレジンをぶっかけてみたりしたので、分厚くなるわ形は歪むわ、今まで何のために一生懸命原型を作ってきたのかわからないようになっている。
酷いのは全て己れのせいなので、イラつきをグッと飲み込みまずは下半身から。
目立つ気泡を埋めて、彫り込んで境目をはっきりさせる。
右側だけやったところ。
脚の接続部分に隙間があるので埋める。
壊れてしまったスカートの合わせをする。
厚くなってしまったところをリューターで削りに削って、木部用パテで欠けてる所と分割面を作り直した。
木部用パテはちと荒いけど、硬化が早いのが良い。
こんなにパテを使ってしまっては、サフレスもクソもない。
ので、サーフェイサーを吹いてみる。
すると、超細かい気泡がびっしり入っていて、気持ち悪くて正視に耐えない。
サフ→気泡埋め→ヤスリの無限ループの始まりだ。
ていうか、これいつになったら終わるの?
溶きパテ、瞬間接着剤、シアノン+ベビーパウダー、磨きカスを瞬間接着剤で擦り込むなど、先人の方々のブログや教本で得た知識を思いつく限り実行しているのだが、超細かい気泡が全然なくならない。
スカートだけでサーフェイサーを1缶使い切る勢いだ。
こうなるともう、スカートの気泡を埋めてるというか、気泡の塊をスカートに仕立てている感じ。
そりゃ私のやり方がまずいんだろうけど、スカートの処理に既に2週間以上かかっている。
発狂寸前になりながら裏側をヤスってる時に頭に電撃が走った。
スカートの裏地のことを考えてなかったことに気づく。
ヴァイオレットちゃんのスカートは、表は白で裏地が茶なのだ。
二枚仕立てになっているということは、翻った裏地にも膨らみとか皺とかができるのではないのか。
何となく感じていた違和感の正体はこれだったのか。
今までスカートの裏のやすりがけに使った数時間が、またもや台無しになってしまった。
作る前に細部まできちんと検討しないからこんなことになるのだ、愚か者め。
自らの愚かさを紛らわそうと、近藤真彦さん、通称マッチの往年のヒット曲「愚か者」のサビを歌ってみる。
が、
「愚〜ろ〜か〜も〜のぉよ」
しか歌詞がわからず、仕方なくその部分のみを繰り返し歌うけれど、「のぉよ」のところの節回しがどうにも上手くいかずカチンとくる。
ムキになって「のぉよ」を連呼していると、「...旦那様、旦那様」とヴァイオレットちゃんの声が久しぶりに聞こえてきて我に帰る。
正気に戻った私は、急いで作業に戻る。
またもや木部用パテで裏地的なものを形作った。
ヤスリを掛けて白サーフェイサーを吹いたところ。
例によって、表面をきれいにするのにかなり時間がかかった。
裏地を盛り上げたせいで、うねってる隙間をヤスるのに非常に苦労したのだが、何か良い方法はないものか。
次にスカートの合わせ目を出さないように、先に接着する。
前の部分は塗装後にはめ込む予定。
次に、ずれてしまった後ろのビラビラの位置合わせをする。
このビラビラを塗装後にくっつけると、いかにも境目全開で自然な感じにならないと感じたので、迷った挙句先にくっつけることにする。
細い隙間が出来て塗装に支障をきたすと思われるが、しようがない。
これでやっと下半身が大体出来たので、仮組んでみる。
まさかこれだけのことに一か月もかかるとは思わなんだ。
とにかく小さい気泡に苦しめられ、しまいには最後の手段のクレヨンで埋めたりした。
もうしばらくは細かいブツブツは見たくない。
未だ上半身と小物の処理が残っていると思うとゲンナリするが、なるべく早く終わらせたいと思ふ。