知らないおねえさんとテレパシーで会話した

 

 

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この記事の中で、テレパシー的な心の声のことを書いていて思い出したことがある。

 

 

まだ若かりし頃女性と2人で、blue note東京に行った時のことだ。

 

誰の演奏だったかとか、一緒に行った相手のこととか、全然覚えていない...

 

が、大体の想像はつく。

 

まだ若く格好つけることしか考えていなかった私は、「blue noteは最高だから、今度連れていってあげるよ」とか何とか、良く行くぶって言ったのだろう。

 

何回か行ったことはあったのは確かだが、そんな偉そうに語れるほどじゃあないし、別にジャズ通でもない。

 

その頃の私は、ジャズの生演奏を聴きながら食事したり酒を飲むのが、イケてる男だと思っていたのだろう、きっと。

 

 

翻って今現在イケてる男といわれて、私的にまず思い浮かべるのはこの男。

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司波達也

 

男なら誰もが一度は「流石です、お兄様」と言われたいと思ったことがあるだろう。

男なら誰もがあのムーバルスーツを着て空を飛びたいと思ったことがあるはずだ。

 

がしかしだ、

私はもし司波達也になれるなら、代わりにこの男になりたい。

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十文字克人

 

これほど「会頭」という言葉がしっくりくる男もいないだろう。

前に書いた、みちたかくんとは正反対の漢の中の漢。

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十文字会頭にファランクスを発動されたなら、みちたかくんといえど敗北は必至であろう。

 

 

...話が逸れてしまった。

今は会頭のことはどうでもいいのだ。

 

blue note東京の話に戻る。

 

先に書いたようにほぼ何も覚えていないのだが、予約番号を呼ばれて会場に向かう時のことのみ鮮明に覚えている。

 

会場に入る時に荷物チェックがあり、バッグの口を開けて見せた時のことだ。

 

ビシッととした服装の綺麗なおねえさんが、私のバッグの中を覗いている。

 

特にマズイものは持っていないと思っていたので、すぐに済むものと思い私はガヤガヤしている会場の方を見ていた。

 

が、

中々終わらないので、おねえさんを見ると何故か私をジッと見つめている。

 

その時だ、

頭の中にダイレクトに声が響いてきたのは。

 

「これって、あなた...」

 

私は何が何だかわからずに、おねえさんの視線の先、自らのバッグの中を覗いた。

 

そこには、小さなプラスチックの容器がラベルを上にして入っていた。

 

ラベルには、Viagra と書いてある。

 

それを見て思い出す。

 

ずいぶん前に、知り合いが持っていたバイアグラを面白半分で貰ったことを。

ラスト一錠だから瓶ごとやるよ、と言われてそのままバッグに入れっぱなしになっていたのだ。

 

慌てた私は、すぐに弁明を試みる。

もちろん心の声で。

 

「いや、違うんです。これはたまたま貰ったのを忘れてただけで...別に今日使うつもりとかそういうんじゃないんです」

 

おねえさんは、チラッと私の隣の女性を見て、心なし意地悪そうな表情をする。

 

「ふ〜ん、そうなんだぁ。別にあたしは、これは何ですかぁとか言ってバッグから取り出してその娘に見せてもいいんだよ」

 

私はどういう理由で、何を目的に脅されてるのかわからないが、必死に弁明を続ける。

 

「いや、本当に忘れてて、決してジャズの生演奏を聴きながらワインでも飲ませてその後に...なんて思ってないんです」

 

「ふ〜ん、別にあたしはどっちでもいいけど。それよりあんた、その若さでコイツが無いとダメなわけ?」

 

「いや、ネタっていうか、持ってたら面白いかなぁと思って貰ったんです」

 

「そんなこと聞いてんじゃないよ。アタシは、それ飲まなきゃ勃たねえのかって聞いてんだよ!」

 

私は完全におねえさんの勢いに気圧され小さく答える。

 

 

 

「勃たないです...」

 

 

 

おねえさんは満足そうに頷き、爽やかに言った。

今度は声に出して。

「はい、行っていいですよー」

 

一緒にいた女性に、長かったけど何かあったの?と聞かれたかもしれないが、よく覚えていない。

 

その時の私は屈辱なのか、何なのかよくわからない気持ちで只々いっぱいだったのだ。