人間の身体がどのあたりでピークを迎え、衰えていくのか詳しいことは知らないけれど、40半ばといえば下り坂にいるのは間違いない。
どこかが悪くなった、慢性的に痛い所があるなど不調を感じることは数あれど、ずっと悩まされていた不具合が治ったなどというのはそうそうない。
それは歳をとればとるほど増えていくのだろうし、その不具合という名の人たちと上手く付き合っていかなければならないのだろう。
そして、いつしか身体の中の正常な人と不具合の人との比率が逆転し、気付けば身体がほぼ不具合の人に占拠されて、終いには己の人格までも不具合の人に支配されてしまうのだ。
巷では「キレる老人」というのが増えていると聞くが、これは体のみならず心までも不具合の人に支配された結果「キレる老人」化してしまうのかもしれない。
漫画『ジャガーン』の壊人のように。
前置きが長くなってしまったが、ここからが本題。
前に、四十肩のことを書いた。
申し訳ないことに、もし肩の痛みで悩んでる人に読んでもらっても何の役にもたたない記事だ。
それに対して、今回はもしかしたら誰かの役に立つやもしれない。
何故なら、
数年にわたって悩まされ続けたイボが治った経緯を記そうと思うから。
私の場合は、手の平だった。
ある日右手人差し指に不快な突起物を発見してから、あっという間に小指以外全ての指に奴は広がっていった。
人差し指のみの時はあまり気にならなかったが、さすがに右手が不快な突起物だらけになってしまっては看過できない。
特に痛みがある訳ではないが、まあなんというか醜い。
これが足だと、靴下を履いている分には見えないが、体重がかかるから痛いのだろう。
最初はやはり誰でも知っている「イボコロリ」を購入してやっつけてやろうと試みた。
が、
経験者はわかるだろう、イボコロリ、スピールバン、あの手のもので奴を完全撃退するのはかなりの困難だ。
私も「イボコロリ」という名前から、簡単にコロリとやっつけられるものだと思っていたのだが、まあ簡単ではない。
確かに、イボコロリの成分が染み込んだあの突起物は白くなって簡単に取れるが、それは盛り上がっている部分のみで、結局奴らの芯を引っこ抜かなければまたモリモリと生えてくるのだ。
私はトータルで20回くらいはイボコロリ、スピールバンを試してみたが、激痛プラス大出血の末、今度こそ芯を引っこ抜いただろうと思っていると、一カ月後にはまた生えてくるの繰り返しだった。
まあ私の場合、日常的に水を使う仕事なので上手くいかなかったのかもしれない。
なるべく乾燥させておかなくてはならないようなので。
もう嫌になって病院に行くことも考えたが、色々調べてみると手術してもまた生えてくることすらあるというではないか。
痛い思いをして、金を払って治らないというのは恐怖でしかない。
それに、私は意地になっていた。
なんとしても自力で治すと。
イボコロリを武器とした奴との格闘を何回も何回も繰り返し、結果元に戻る。
仕方なくネットで調べた他の方法を試す。
お酢、木酢液、漂白剤など色々やってみたが結局元に戻ってしまうのだ。
まるで、
『STEINS;GATE』か
『Re:ゼロから始める異世界生活』みたいなもんだ。
今放送中の『STEINS;GATE0』は岡部倫太郎が諦めてしまった世界線の話だが、私も何回も繰り返すうちにいい加減戦意を失ってしまい、そのうち醜い突起物が目に入った時に、イラついて爪切りで切ったりするくらいになってしまった。
それから数ヶ月経った時、何気なく右手をみたらなんと、あの醜い突起物が消えていたのだ。
右手の中トータルで10個くらい生えていたものが、綺麗さっぱり無くなって真っ平らになっていた。
正直何が起きたのか理解出来なかったが、冷静になって考えてみる。
私が戦いを放棄してから今までに何か変わったことはなかったかと。
いくら考えても一つしか浮かばない。
それは、朝食に果物を食べるようになったことだ。
それ以外何一つ変わっていないので、それが原因としか思えない。
だけれど、果物を食べるようになっただけで、出っ張ってたものが引っ込むものなのか?
しかし事実は事実なので、あくまで私の場合だが、
朝食に果物を食べるとイボが引っ込む
ということだ。
あんなに血だらけになってほじくってたのは何だったのか。
突起物が引っ込んでから半年以上経った今もキレイなままなので、完全に勝利したのだろう。
果物を食べるのをやめてみて確かめるという方法もあるが、恐ろしくて無理。
ちなみに果物はキウイとか林檎です。
それにヨーグルト、これはずっと前から変わらず摂っていました。
長々と記してきた割に、酷い答えで申し訳ない気持ちだけれど、もし同じようにあの醜い突起物で悩んでいる人の参考になれば幸いです。
果物スゲー。